ねこちゃん旦那のトレード日記

日々のトレーディングと相場観につき書き連ねます

トレーダーの必読書1「あなたも株のプロになれる」立花義正(その3)

当ブログもお陰様でアクセス数は着実に増えているのですが、日曜日はがくっと減ります。平日は私の狼狽ぶりとか、ポイントとなる価格を明記していますので読み物としては面白いと思うのですが、本当は日曜日の連載を読んでもらいたいと思っています。基礎で地味ですが、トレードの技術で食っていく、消極的に書くと生き延びていく(これも実は大変なのですが)ために、と思って書いています。

50ページから100ページの間のポイントは

①知識と実行力は別、ほとんどの人は知っているができない。

②よって簡単な技法を繰り返して習得せよ

③資金を大切にせよ、ある程度元手が増えるまで資金は足すな

その後は小豆の売買練習の記述です。ナンピンしての平均単価の下げ方です。1-3-5という買い下がり(売り上がり)は最後の5が勇気がいります。私の逆張りシステムに1-3-5のリズムのものもありますが、当たり前ですが損益が大きくぶれます。ロジックの組み方に問題があるのかもしれません。立花氏はこの売買技法で50万円の資金を4か月で210万円にしています。一本調子のトレンドが出ているときに不等分割売買の有利さを表していると思います。

このあと株にも手を出し、順調に上昇、最高の正月を迎えます。ここで私がもっとも気に入った文章が現れます。「こんな幸せな瞬間というものは、長い人生でそう何度もないのではないでしょうか。それはまた案外長続きしないものなのです」。心に沁みる言葉です。この後は小豆も株も反転、暴落の中で追証を差し入れ、工場内を夢遊病者のように歩いていて鉄板にあたり、足と腹を切るという大怪我をしています。前半のクライマックスです。

足を切断して出社したものの周囲の軽蔑の視線に耐えられず、会社の退職勧奨によて退職、相場師への道を歩むことになります。このあたりは時代背景というのか、現在のようなコンプライアンス、ガバナンス全盛時代からすると時代錯誤が感じられます。障害者に対し退職勧奨するなど現在ではありえません。昔はこうだったんだなあ、と毎回読み直しています。

この本は売買技法の本なので、「成功者」として立花氏を描いていますが、会社では次長待遇で、サラリーマンとしては順調な人生だったようです。結果的に相場師としては成功したものの、なにかもったいないような気がしますね。人生の不思議さを考えさせられます。