ねこちゃん旦那のトレード日記

日々のトレーディングと相場観につき書き連ねます

時計の針は自らの手で進めることはできる

世界的に金融緩和が進んでいます。4月下旬にインドが利下げに動いたことを端緒に、ブラジルも政策金利を引き下げました。

平時であれば、好況→金利引き上げ→不況入り→金利引き下げという循環です。現状米中の貿易戦争という重しはあるものの、明確な景気後退のサインは出ていません。いわば予防的金利引き下げです。

では何を予防しているのか?

それは積もり積もった債務の膨張が破裂することを危惧しての金利引き下げです。世界の債務額は2007年の142兆ドルから2018年には247兆ドルまで膨張したと言われています。その多くは景気対策で政府債務が膨張したものです。これが破裂するとリーマンショック以上の世界恐慌が世界を覆います。それは絶対に避けなければならない。しかし永遠に金利引き下げを続けることはできずどこかで必ずカタストロフィーはやってきます。

私は今年の後半にこの破滅がやってくると予想していました、しかしそれは「金利引き締めが続く」ことを前提としています。まさかここで再度の金融緩和が行われるとは全くの予想外でした。

エヴァンゲリオン碇ゲンドウが、「時計の針はもとには戻らない。だが自らの手で進めることはできる」という内容を吐露しています。本来は金利引き上げ(金利の正常化)を進めて、十分に金利を引き上げてから引き下げをやりたかった。しかし緊急避難的に金利を引き下げざるをえなかった、ということです。「十分な金利引き上げ」を飛ばして、針を進めました。

過去の金融史には無い暴挙かと思います。世界はサードインパクトに向けて動いている。しかしほんの少し時間は稼げました。まずはお祭り騒ぎです。過去の経験則が生きない局面ですので、線に忠実に従いトレードしていきたいと思います。