ねこちゃん旦那のトレード日記

日々のトレーディングと相場観につき書き連ねます

トレーダーの必読書1「あなたも株のプロになれる」立花義正(その6)

250ページ以降ですが、立花氏はチャート重視で極端にいうとそれしか見ていない、と思っていたのですが、新聞・四季報・チャート集を本棚に整理、という記述があります。これは私にはうまく理解できません。過去の新聞を読むと、天井近辺で超強気になるとか、底値圏で悲観的とかよくわかります。リーマンショック前の記事とか時系列で読まれると本当に勉強になりますよ。投資家センチメントというものがどういうものか、いかに大衆が勝てないか。でもこういった確認をしていたのかどうか、パイオニアに業績を分析していたのか、この本のどこにも書いていません、「四季報など不要」と書きそうなものですが。

255ページに「電話とラジオが無い」という記述があり、時代を感じますね。注文出すのが家の近くの公衆電話とのことで、度肝を抜かれます。のんびりした時代です。昔は手数料が高い(この頃はたぶん現物株式の手数料は片道1%、往復2%)です。デイトレードという手法が確立したのは手数料が自由化された1999年以降の話でそれまでは証券会社の自己ポジションでしかデイトレードは不可能だったのです。手数料が高すぎるためです。私も先輩からできるだけ売買するな、と教えられました。

その後立花氏の失敗談が出てきます。他人の失敗談ってなんかほっとしますね。みんなやらかしているんだな、と。パイオニアが2番底から戻りに入ったところを安値覚えして売り上がる、という素人くさい失敗です。かなり意外ですが、「死んでの順張りはしない」タイプの相場師の弱点ですね。たぶん押しがなかったので買い戻せなかったんだと思います。逆張りだけで利益が出し続けられるとも思えません。ひょっとしたら大変失礼ながら、立花氏は運が良かっただけかもしれません。

来週は売買譜の説明をしたいと思います。本書の最も有意義な部分です。